サウンドエンジニアが宅録とスタジオ収録の違いについて書いてみた

初めまして。爽美録音サウンドエンジニアの齋藤です。
文章を書くのは得意とは言えませんが、少しずつ記事を書いてみたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

今回は「宅録とスタジオ収録の違い」について、書いてみたいと思います。
大きな違いとしては、以下のものが挙げられそうです。

1、部屋の違い
2、機材の違い

3、仕上がりの違い

1、部屋の違い
スタジオは外からの音を遮断できるような設計になっています。
自宅録音では入りがちな、車や電車の音、風の音、鳥の声などに気を遣う必要がありません。

さらに重要なポイントとなってくるのが、音の響きです。
音は、マイクに直接入る音だけではなく、壁や天井などに当たって跳ね返る反響音も同時に入ります。これが音のキャラクターを決める重要な要素となってしまうのです。

自宅で録音してみたら、何か素人っぽい・・・という場合には、これが原因の1つかもしれません。リフレクションフィルターというものも売られているようなので、試してみるのもよいでしょう。

2、機材の違い
マイクに関して言えば、最近のYoutuberさんなどは高いコンデンサーマイクを使っている方も多いので、ここの差は縮まってきているのかもしれません。しかし、同じマイクを使用したとしても、録音機材によって音はまったく異なってきます。当スタジオでも2月下旬に機材の入れ替えを行ない、音の解像度が格段に上がったことを実感しました。Full HDのテレビから、4Kや8Kテレビに変わったくらいの感覚です。

3、仕上がりの違い
ナレーションをすべて思い通りに読んでもらうというのは、非常に難しいものです。歌手の方が歌入れをする際にも、よいニュアンスのテイクが録音できたら、あとは編集で微調整する、というお話もよく耳にするようになりました。ナレーションでも同様で、ここの音量を少し持ち上げると、より意味がわかりやすくなる、滑舌がよりはっきりする、など、フォトレタッチをするかのような細かい調整ができ、仕上がりに違いが出ます。

さらに、急な台本変更などにより、言葉の順序を変えたり、読んでいない言葉を作り出すなど、ツギハギ編集も時々おこなうことがあります。必ずしもうまくいくとは限らないのですが、教材制作では予算や納期が決められているため、再収録をせずに進行せざるを得ない場合があるのです。


以上、今回は「宅録とスタジオ収録の違い」について書かせていただきました。

「スタジオは敷居が高い」と思われる方も、優しくサポートしますので、不安に思うことは何もありません。ぜひ一度スタジオにお越しいただければ幸いです。

齋藤

コメント